研究課題
若手研究(B)
東日本大震災の被災地では、妊婦への長期にわたる栄養、運動、心因性ストレス等のマイナスの生活習慣と低出生体重児への関連について観察研究を行なう。本年度は、1)出生児の登録・調査。2)ヒト生体試料(尿、胎盤)の収集 3)対象児の身体的発達及び神経行動的調査を開始した。これまでに、1) 低出生体重児(2500g未満)131名登録した(達成率43.6%)。また対象者として妊娠初期女性1589名の登録(目標3000名)を終了した。該当する妊娠女性の80%以上に声かけ、88.1%の同意率であった。2) 尿および胎盤組織の採取も順調に行われた。胎盤のインプリント遺伝子の発現解析ではIGF2が低出生体重児で有意に低い。またGRB10、GAB1、CDKN1Cも、低出生体重児で低い傾向を示した(n=20)。またDNAメチル化の解析ではH19、GRB10は低出生体重児で低値を示す傾向を示した。3) 神経行動学的な発達検査:新生児行動評価を生後3日目に実施開始、新版K式発達検査2001を生後6および18ヶ月(修正月齢)に実施している。