空孔が疲労寿命に影響を及ぼすメカニズムの解明

• 研究課題/領域番号: 25870358
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 物性Ⅰ
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 杉田 一樹 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30517470)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円); 2014年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2013年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
• キーワード: 格子欠陥 / 疲労 / 空孔 / 転位

研究成果の概要

SUS316ステンレス鋼の疲労材の欠陥挙動について陽電子消滅法を用いて調査した。陽電子寿命と塑性歪振幅の関係から、陽電子寿命は疲労変形中の塑性歪振幅の変化に敏感であることが分かった。これは塑性歪振幅が疲労変形に伴って導入された格子欠陥によって影響を受けるということを示唆している。空孔クラスタの寄与を明らかにするために、疲労試験を中断し、焼鈍を施すことで、空孔クラスタがある場合とない場合の疲労挙動について検討を行った。その結果、疲労変形中に導入された空孔クラスタを含む格子欠陥によって力学特性、特に耐力の変化を通じて、疲労挙動が大きく影響を受けることが明らかになった。

研究成果

• [学会発表] 陽電子寿命法を用いたSUS316鋼の疲労特性と格子欠陥挙動の研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 杉田一樹、棱野日香理、白井泰治
  • 学会等名: 日本鉄鋼協会 第169回春季講演大会
  • 発表場所: 東京大学
  • 年月日: 2015-03-18 – 2015-03-20
• [学会発表] 陽電子寿命法を用いたステンレス鋼の疲労過程における格子欠陥の評価 (2014)
  • 著者名/発表者名: 棱野日香理, 杉田一樹, 白井泰治
  • 学会等名: 日本金属学会2014年秋期(第155回)講演大会
  • 発表場所: 名古屋大学
  • 年月日: 2014-09-24 – 2014-09-26
• [学会発表] 陽電子寿命法を用いたAISI316鋼の疲労損傷過程における空孔クラスタ形成の評価 (2014)
  • 著者名/発表者名: 棱野日香理, 杉田一樹, 白井泰治
  • 学会等名: 日本鉄鋼協会 第168回秋季講演大会
  • 発表場所: 名古屋大学
  • 年月日: 2014-09-24 – 2014-09-26
• [学会発表] Defect Study on Fatigued Stainless Steel by Positron Lifetime Spectroscopy (2014)
  • 著者名/発表者名: Hikari Kadono, Kazuki Sugita and Yasuharu Shirai
  • 学会等名: The International Workshop on Positron Studies of Defects 2014 (PSD-14)
  • 発表場所: 京都大学
  • 年月日: 2014-08-14 – 2014-08-19
• [学会発表] 陽電子寿命法を用いたSUS316の疲労過程における格子欠陥挙動の評価 (2014)
  • 著者名/発表者名: かど野日香理、杉田一樹、白井泰治
  • 学会等名: 日本鉄鋼協会 第167回春季講演大会
  • 発表場所: 東京工業大学