研究成果の概要 |
この研究で派遣労働市場を分析するための新しい経済モデルを提唱した. このモデルでは, 労働者と企業をマッチングするようなマッチメイカーとしての仲介業者を想定する. 労働者と企業は, 互いに探索費用がかかるとする. 一方, 仲介業者は, 売り手と買い手をマッチングすることで, 彼らの探索費用を削減することができるが, マッチングする際に取引費用がかかるとする. このモデルを駆使すると, 派遣労働市場では, 仲介業者のマッチング能力が, 効率的マッチングや公正な交換利益の分配に大きな役割を果たすことがわかる. それゆえ, 仲介業者のマッチング能力を高めるための市場インフラが政策的に重要である.
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