研究課題
若手研究(B)
核融合炉機能構造材料として先進SiC/SiC複合材料の実現にあたり急務となるのは、知見が極めて限られている主構成要素の先進SiC繊維の光線量での照射下挙動の解明である。そのため、1) これまでの知見が限られている先進SiC繊維に対する高線量下での微細組織に及ぼす照射効果を明らかにするとともに、2) 集束イオンビーム(FIB)装置を駆使した超微小試験片を用いる評価手法を開発し、これまで実施が極めて困難であった先進SiC繊維の強度特性に及ぼす照射効果を調べることを本研究の主目的に据えた。先進SiC/SiC複合材料の主構成要素をなし、近化学量論組成・高結晶性を特徴とし、かつ一般的に商業購入可能な先進SiC繊維に対し、核融合原型炉の機能材料として想定される条件で照射実験を行い、微細組織安定性を評価した。その結果、2種類の先進SiC繊維のうちHi-Nicalon Type-S繊維について、高結晶性かつ化学量論組成のSiCマトリックスとは異なり、顕著な収縮挙動を示すこと、その収縮挙動の温度依存性と線量依存性を明らかにした。また、FIB装置を用いて超微小試験片を作製し、強度評価を実施した結果、照射材において有意な強度変化が得られた。
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