疲労動物モデルにおける尿素回路の代謝変化と、オルニチン投与による抗疲労効果検証

• 研究課題/領域番号: 25882051
• 研究種目: 研究活動スタート支援
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 応用健康科学
• 研究機関: 独立行政法人理化学研究所
• 研究代表者: 久米 慧嗣 独立行政法人理化学研究所, ライフサイエンス技術基盤研究センター, 特別研究員 (30708441)
• 研究期間 (年度): 2013-08-30 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円); 2014年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2013年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 疲労科学 / 疲労・慢性疲労 / 代謝解析 / バイオインフォマティクス / 予防医学 / 酵素遺伝子発現解析 / 尿素回路 / 代謝性炎症 / 健康科学 / 応用健康科学 / メタボローム解析 / 遺伝子発現解析 / 疲労代謝回路 / エネルギー代謝異常

研究成果の概要

ラット血漿を対象に網羅的代謝物解析を実施したところ、疲労負荷ラットでは、分岐鎖アミノ酸代謝、尿素回路やプロリン代謝が特徴的に変動していた。さらに、肝臓や筋肉におけるATPレベルも有意に減少しており、組織レベルでエネルギー産生の低下が引き起こされていることがわかった。尿素回路の代謝物であるオルニチンが、尿素回路の代謝やエネルギー代謝の動きを促進するかを生化学的に検証したところ、オルニチン投与によるエネルギー代謝への影響は限定的であった一方、他の代謝経路へオルニチンが流入する知見が得られた。

研究成果

• [雑誌論文] Potential biomarkers of fatigue identified by plasma metabolome analysis in rats. (2015)
  • 著者名/発表者名: Kume, S., Yamato, M., Tamura, Y., Jin, G., Nakano, M., Miyashige, Y., Eguchi, A., Ogata, Y., Goda, N., Iwai, K., Yamano, E., Watanabe, Y., Soga, T., and Kataoka, Y.
  • 雑誌名: PLOS ONE 巻: 10(3) 号: 3 ページ: e0120106-e0120106
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0120106
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] メタボローム解析による疲労病態研究と慢性疲労症候群診断バイオマーカーの開発 (2014)
  • 著者名/発表者名: 久米慧嗣，山野恵美，片岡洋祐
  • 雑誌名: 医学のあゆみ 巻: 249 ページ: 299-303
• [学会発表] 水浸疲労負荷動物モデルを用いた肝臓での疲労代謝回路および代謝性組織炎症の実証研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 久米 慧嗣、大和 正典、中野 真行、江口 麻美、田村 泰久、片岡 洋祐
  • 学会等名: 第11回日本疲労学会総会・学術集会
  • 発表場所: 山口・山口県総合保健会館
  • 年月日: 2015-05-15 – 2015-05-16
• [学会発表] 疲労負荷動物モデルを利用した疲労の潜在的バイオマーカーの探索研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 久米 慧嗣、大和 正典、中野 真行、江口 麻美、田村 泰久、山野 恵美、 渡辺 恭良、曽我 朋義、片岡 洋祐
  • 学会等名: 第11回日本疲労学会総会・学術集会
  • 発表場所: 山口・山口県総合保健会館
  • 年月日: 2015-05-15 – 2015-05-16
• [学会発表] Neuroinflammation is possibly involved in prolonged suppression of rat spontaneous activity induced by monofluoroacetate, an inhibitor for TCA cycle (2014)
  • 著者名/発表者名: Yamato, M., Kume, S., Miyashige, Y., Nakano, M., Tamura, Y., Eguchi, A., Kataoka, Y.
  • 学会等名: SOCIETY for NEUROSCIENCE
  • 発表場所: Washington, DC, U.S.A.
  • 年月日: 2014-11-15 – 2014-11-19
• [学会発表] Possible involvement of neuroinflammation in prolonged suppression of rat spontaneous activity by monofluoroacetate, an inhibitor for TCA cycle (2014)
  • 著者名/発表者名: 大和正典、久米慧嗣、金光華、宮繁志治、中野真行、田村泰久、江口麻美、片岡洋祐
  • 学会等名: 第37回 日本神経科学大会
  • 発表場所: 横浜・パシフィコ横浜
  • 年月日: 2014-09-11 – 2014-09-13
• [学会発表] Fatigue Metabolic Pathway and Hepatic Inflammation in a Rat Model of Fatigue (2014)
  • 著者名/発表者名: 8.Kume, S., Yamato, M., Miyashige Y., Nakano, M., Eguchi, A., Tamura, Y., Kataoka, Y.
  • 学会等名: 第4回 理研Genomic Sciences Research Complex（GSC）七夕ミーティング
  • 発表場所: 横浜・理化学研究所 横浜キャンパス
  • 年月日: 2014-07-11
• [学会発表] Activation of Fatigue Metabolic Pathway Induces Hepatic Inflammation in a Rat Model of Fatigue (2014)
  • 著者名/発表者名: Kume, S., Yamato, M., Miyashige, Y., Nakano, M., Eguchi, A., Tamura, Y., Kataoka, Y.
  • 学会等名: Metabolomics 2014
  • 発表場所: 山形県鶴岡市
  • 年月日: 2014-06-23 – 2014-06-26
• [学会発表] Metabolome analysis for identifying biomarkers of Chronic Fatigue Syndrome (2014)
  • 著者名/発表者名: Yamano, E., Kume, S., Yamato, M., Tajima, S., Hirayama, A., Fukuda, S., Kuratsune, H., Watanabe, Y., Soga, T., Kataoka, Y.
  • 学会等名: Metabolomics 2014
  • 発表場所: 山形県鶴岡市
  • 年月日: 2014-06-23 – 2014-06-26
• [学会発表] 水浸疲労負荷モデル動物の肝臓における疲労代謝回路の活性化と組織炎症 (2014)
  • 著者名/発表者名: 久米慧嗣、大和正典、宮繁志治、中野真行、江口麻美、田村泰久、片岡洋祐
  • 学会等名: 第10回 日本疲労学会総会・学術集会
  • 発表場所: 大阪・グランフロント大阪
  • 年月日: 2014-05-30 – 2014-05-31
• [学会発表] メタボローム解析による慢性疲労症候群診断バイオマーカーの検討 (2014)
  • 著者名/発表者名: 山野恵美、久米慧嗣、大和正典、田島世貴、福田早苗、倉恒弘彦、渡辺恭良、片岡洋祐
  • 学会等名: 第10回 日本疲労学会総会・学術集会
  • 発表場所: 大阪・グランフロント大阪
  • 年月日: 2014-05-30 – 2014-05-31
• [学会発表] エネルギー代謝の低下に着目した疲労動物モデルの作製と評価 (2014)
  • 著者名/発表者名: 大和正典、久米慧嗣、金光華、宮繁志治、中野真行、江口麻美、田村泰久、片岡洋祐
  • 学会等名: 第10回 日本疲労学会総会・学術集会
  • 発表場所: 大阪・グランフロント大阪
  • 年月日: 2014-05-30 – 2014-05-31
• [学会発表] ラットモデルを用いた疲労バイオマーカーの同定 (2013)
  • 著者名/発表者名: 久米 慧嗣 他
  • 学会等名: 第8回メタボロームシンポジウム
  • 発表場所: 福岡・九州大学
• [学会発表] Metabolic Biomarkers of Fatigue in a Rat Model Using Multivariate Analysis (2013)
  • 著者名/発表者名: 久米 慧嗣 他
  • 学会等名: AMT-BHI 2013
  • 発表場所: 群馬・前橋テレサ