好中球細胞外トラップに焦点を当てた新視点からのがん細胞制御の研究

• 研究課題/領域番号: 25890019
• 研究種目: 研究活動スタート支援
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 腫瘍生物学
• 研究機関: 帝京大学
• 研究代表者: 鴨志田 剛 帝京大学, 医学部, 助手 (40707410)
• 研究期間 (年度): 2013-08-30 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円); 2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
• キーワード: NETs / 好中球 / 細胞外 DNA / MMP / がん浸潤 / 細胞外DNA / TAM

研究成果の概要

がんも炎症であり, 様々な免疫細胞がその組織に浸潤し, がん細胞の悪性挙動に影響を与えている. 我々は, 近年発見された, 好中球の新たな細胞死であり, 生体防御機構でもある好中球細胞外トラップ (NETs) に焦点を当て, がん細胞と好中球の相互作用の検討を行った.
まずはじめに, 細菌を用いて NETs を評価する実験系を確立し, 投稿論文の形で報告した. 次に, 確立した NETs 評価系を用いて, がん細胞と好中球の相互作用を解析したところ, がん組織に浸潤した好中球が NETs 形成を介して, がんの浸潤・転移を促進する可能性が示唆された.

研究成果

• [雑誌論文] Acinetobacter baumannii escape from neutrophil extracellular traps (NETs) (2015)
  • 著者名/発表者名: Go Kamoshida, Takane Kikuchi-Ueda, Shigeru Tansho-Nagakawa, Ryuichi Nakano, Akiyo Nakano, Hitotoshi Kikuchi, Tsuneyuki UBagai, Yasuo Ono
  • 雑誌名: Journal of Infection and Chemotherapy 巻: 21 号: 1 ページ: 43-49
  • DOI: 10.1016/j.jiac.2014.08.032
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Rapid detection of the Klebsiella pneumoniae carbapenemase (KPC) gene by loop-mediated isothermal amplification (LAMP). (2015)
  • 著者名/発表者名: Nakano R, Nakano A, Ishii Y, Ubagai T, Kikuchi-Ueda T, Kikuchi H, Tansho-Nagakawa S, Kamoshida G, Mu X, Ono Y.
  • 雑誌名: J Infect Chemother. 巻: 21 号: 3 ページ: 202-206
  • DOI: 10.1016/j.jiac.2014.11.010
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Modulation of matrix metalloproteinase-9 secretion from tumor-associated macrophage-like cells by proteolytically processed laminin-332 (laminin-5). (2014)
  • 著者名/発表者名: Kamoshida, G., Ogawa, T., Oyanagi, J., Sato, H., Komiya, E., Higashi, S., Miyazaki, K., Tsuji, T.
  • 雑誌名: Clin. Exp. Metastasis 巻: 31 号: 3 ページ: 285-291
  • DOI: 10.1007/s10585-013-9627-0
  • 査読あり
• [学会発表] 好中球を利用したアシネトバクターの新たな細菌移動メカニズムの解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 鴨志田 剛, 上田 たかね, 永川 茂, 彦坂 建児, 中野 竜一, 祖母井 庸之, 斧 康雄
  • 学会等名: 第63回日本感染症学会東日本地方会総会学術集会 第61回日本化学療法学会東日本支部総会 合同学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2014-10-29 – 2014-10-31
• [学会発表] 好中球細胞外トラップ形成に焦点を当てた好中球のアシネトバクターと緑膿菌に対する応答性の違い (2014)
  • 著者名/発表者名: 鴨志田 剛, 上田 たかね, 永川 茂, 中野 竜一, 祖母井 庸之, 斧 康雄
  • 学会等名: 第87回日本生化学会大会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2014-10-15 – 2014-10-18
• [学会発表] 好中球細胞外トラップを介したがん細胞の浸潤増強 (2014)
  • 著者名/発表者名: 鴨志田 剛
  • 学会等名: 第23回日本がん転移学会学術集会・総会
  • 発表場所: 金沢
  • 年月日: 2014-07-10 – 2014-07-11
• [学会発表] 好中球細胞外トラップ形成に注目したアシネトバクターと緑膿菌に対する好中球の応答性の違い (2014)
  • 著者名/発表者名: 鴨志田 剛, 祖母井 庸之, 菊地 弘敏, 斧 康雄
  • 学会等名: 第35回日本炎症・再生医学会
  • 発表場所: 名護
  • 年月日: 2014-07-01 – 2014-07-04
• [学会発表] NETs 形成に着目した好中球のアシネトバクターと緑膿菌に対する生体防御反応の差異 (2014)
  • 著者名/発表者名: 鴨志田 剛, 上田 たかね, 永川 茂, 中野 竜一, 祖母井 庸之, 菊地 弘敏, 斧 康雄
  • 学会等名: 第88回日本感染症学会学術講演会 第62回日本化学療法学会総会 合同学会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2014-06-18 – 2014-06-20
• [学会発表] 細胞外マトリックスタンパク質ラミニン-332 による単球からのマトリックスメタロプロテイナーゼ-9 産生調節 (2013)
  • 著者名/発表者名: 鴨志田 剛, 小川 崇, 小柳 潤, 佐藤 拓輝, 古宮 栄利子, 東 昌市, 宮崎 香, 斧 康雄, 辻 勉
  • 学会等名: 第86回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] アシネトバクターと緑膿菌に対する好中球の NETs 形成の差異 (2013)
  • 著者名/発表者名: 鴨志田 剛, 上田 たかね, 永川 茂, 中野 竜一, 祖母井 庸之, 菊池 弘敏, 斧 康雄
  • 学会等名: 第62回日本感染症学会 東日本地方会学術集会 第60回日本化学療法学会 東日本支部総会 合同学会
  • 発表場所: 東京