研究概要 |
1.新たなHCVレプリコン増殖細胞;ネオマイシン耐性遺伝子とルシフェラーゼリポーター遺伝子の融合遺伝子を発現するキメラリポーターHCVレプリコン(Rep-Feo)RNAをHuh7細胞に導入し,G418選択によりFeoレプリコン恒常発現細胞株(Huh7/Rep-Feo)を樹立した。レプリコンRNAは、northern blottingにて確認し、ウイルス蛋白発現はwestern blottingよりHCV非構造蛋白NS5Aの存在にて確認した。2.ISG発現プラスミドベクターの構築;Human Liver cDNA library発現プラスミドを用いて,PCR法により遺伝子を増幅し,ISG発現プラスミドベクターを構築した。構築したISG:IP10, IL8, MxA, PKR, GBP-1, IFI-56K, 25OAS, IFP35, IRF-9, IFI-6-16, ISG15, IFI-27, PLSCR1, TRAIL, LMP7-E, 9-27, RIG-G, IRF-1。構築したISG発現プラスミドベクターを,培養細胞(Huh7, 293T)へ遺伝子導入し,回収した蛋白質を用いて,western blottingで,蛋白発現を確認した。発現の確認は、発現蛋白のC末端にアミノ酸標識が可能なプラスミドベクターを用いたので、アミノ酸標識を検出する抗体を用いて、目的蛋白の分子量を持って発現を確認した。3.ISG発現によるHCV感染培養系への影響の解析;Genotype 2a JFH1株由来HCV感染培養細胞にISG発現プラスミドベクターを遺伝子導入し,培養上清中のHCVコア抗原を測定し,HCV増殖抑制効果を解析したところ,IRF-1の他、GBP-1, IFI6-16,IFI-27を遺伝子導入すると、HCV増殖抑制が有意に認められることが明らかとなった。
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