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港湾都市小樽における菓子木型の詳細調査および周辺地域の菓子文化の歴史と系譜の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25905005
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 地理学・文化人類学・地域研究
研究機関小樽市総合博物館

研究代表者

櫻井 美香  小樽市総合博物館(運河館), 指導員

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2014-03-31
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード菓子木型 / 和菓子 / 北海道
研究概要

菓子の木型は落雁などの干菓子や、練きり等の製作時に使用する道具であるが、環境が良ければ長い年月保存できるため、地域の菓子文化や菓子業界の歴史を知るための貴重な資料である。しかし近年、和菓子店は後継者不足や和菓子の売上不振により廃業する事例が相次ぎ、全国各地で木型が流出・散逸している。そこで小樽市内の菓子店に現在残されている木型の悉皆調査をおこない、市内の菓子文化についての現状記録を行った。さらに北海道の開拓期における菓子文化の伝播を探るため、小樽市と同様に北前船の交易拠点だった道南の港町と、それらとの比較のため太平洋側の浦河町と内陸の帯広市、本別町でも調査をおこなった。
調査方法は、木型に彫刻されている意匠や打刻印・焼印、記載されている文字、大きさの測定、写真撮影による記録である。また菓子店の経営者や町民に、店の歴史や菓子を利用する行事等の聞き取り調査をおこなった。その結果、以下の点が明らかになった。
1. 明治初期から経済活動の中心であった函館市や小樽市では、移住者により次々と菓子店が開業し、そこで修行をした職人が道内各地で独立開業していった。
2. 道内における木型の彫刻師の系譜が一部明らかになった。明治初期までは本州から北前船によって木型もしくは彫刻師が北海道に運ばれていたと思われる。明治なかばには兼業ではあるが彫刻師が誕生した。さらに昭和になると菓子の需要増加に伴い、旭川市と小樽市で木型の彫刻を専門におこなう彫刻師が活躍した。
3. 漁村と農村では木型を使用した菓子の利用に違いがみられた。
明治初期、北海道各地に集落が形成されたが、その早い段階で菓子屋が存在、活動したことがうかがわれ、「贅沢品」と思われていた菓子が、集落形成に必要な業種であった可能性が見いだされ、開拓期の北海道史に新たな視点の提示が可能となった。

報告書

(1件)
  • 2013 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 小樽における菓子文化の基礎研究2―菓子木型における地域的比較研究にむけて―2014

    • 著者名/発表者名
      櫻井美香
    • 雑誌名

      小樽市総合博物館紀要

      巻: 27 ページ: 17-28

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2013-05-15   更新日: 2019-07-29  

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