1. 研究目的 (1)英語ディベートを指導するための長期的な指導計画作成 (2)英語ディベートで身にっけた力を活用する方法の検討 (3)英語ディベート初心者用テキスト作成 2. 研究方法 (1)高校1年生から3年生までの「実践英語」における3年間の授業計画を立て、教科横断的な連携のできる時期と内容を確認し、英語力育成、教科横断型指導、生命科学分野の背景知識を盛り込んだ指導計画を作成した、オリジナルテキストを作成し、1年生から使用した。 (2)実際の授業では、作成したテキストに沿って、1年生で(a)賛成/反対の意見がある話題について自分の意見を書き発表する、(b)相手の意見を聞きメモをとる、(c)反論を考え発表する、(d)反論を聞き自分の意見を建て直し発表する、(d)自分の意見をまとめて発表する、といったディベートにおける基本的な技能を段階的に指導した後、基本的な技能習得後ディベートラウンドを実施し、実戦を通してそれまでに身に付けた力を試す機会を持たせた。2年生では、ディベートでのスキルアップを目指してディベートラウンドを繰り返し、ある程度ディベートが出来るようになった時点で、ディベートで身に付けた技能を活用するスピーチやディスカッションなどの活動を行った。また、3年生では、理科の「課題研究」で各自が取り組んでいる研究のポスター発表をもとに、英語でプレゼンテーションを行った。 3. 研究成果 これまでの研究内容をもとに本校の指導に沿った英語ディベート初心者用テキストを作成したが、今年度は諸事情により1年生後期で使用するテキストとなった。また今年度の前期での実施内容を加えて改訂したテキストも年度末に作成し、平成26年度高校1年生~2年生(前半)が使用する。この完成によって、長期的な指導計画のもと段階的なディベート指導が誰でも可能となったことは、大きな成果であると言える。 また、定期的にGTEC for STUDENTSの結果や独自の質問紙による調査を行うことで、英語力の変化と合わせて生徒の気持ちの変容などから、英語ディベートの取り組みがどのような効果があるのかを検証しようとしているが、現段階では、まだ不十分である。これまでの取り組みと比べて工夫した点とその効果を明確にすることが今後の課題である。
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