• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

中学校へ学びをつなぐ小学校高学年理科の学習内容と方法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25909030
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 教科教育学Ⅱ(理科系)
研究機関広島大学

研究代表者

土井 徹  広島大学, 附属東雲小学校, 教員

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2014-03-31
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
300千円 (直接経費: 300千円)
2013年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
キーワード中1ギャップ / 理科 / 粒子概念
研究概要

本研究は, 小学校高学年と中学校の理科学習がスムーズにつながる学習内容と方法を明らかにすることを目的として行った。まず, 小・中学校の理科授業の現状を把握するために, 公立小学校4年生102名, 6年生113名, 公立中学校2年生217名を対象にアンケート調査を行った。その結果, 小学生・中学生ともに, 日頃受けている理科の授業は, 教師が準備した観察・実験や少人数の話し合い, 教師の説明を中心にしながら問題を解決する授業であると認識していることが明らかになった。さらに, 観察・実験結果から結論を導く指導が十分な成果を上げていないことも示唆された。小学生・中学生ともに「わかる」授業を求めているが, 小学生は学習内容を理解するための援助のみならず, 新しい知識を得て自らの世界を広げていこうとする欲求がある。理科授業への要望は, 小学生・中学生ともに, 実験を増やすことであり, 学年が上がるにしたがって「とにかく実験がしたい」との要望が増加することも明らかになった。以上の調査結果を基に, 中学校での原子, 分子, イオンの学習にスムーズに接続する小学校6年「水溶液」の学習内容と方法を検討し, 検証授業を実施した。検証授業は, 塩酸と鉄の反応の学習場面において, 教科書に準拠した指導に, 塩化鉄が生成する様子を自作アニメーションで示しながら教師の解説を加えたものである。授業後に70名を対象にアンケート調査を行った。その結果, アニメーションと教師の説明に対しては64%が「おもしろい」と評価した。授業の難しさについては24%が「難しい」と感じていた。学習内容の理解に関しては92%が「理解できた」と回答した。学習内容を他の人に説明できるかとの問いには45%が説明できると回答した。理科の授業における教師の解説については82%が「あってほしい」と回答した。また, その主な理由は「わかりやすくて面白い」「今まで知らなかったことを知ることができるのは楽しい」「質問ができる」であった。今回の調査結果から, 中学校へ学びをつなぐ小学校高学年理科の方法として教師の説明を中心とした授業を行うことの有効性が示された。また小学校6年生が粒子の結合を理解できる可能性も示唆された。

報告書

(2件)
  • 2013 実績報告書
  • 研究成果発表報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 理科授業に対する小・中学生の意識調査-小・中学校の理科授業を円滑に接続するための検討事項を探る-2015

    • 著者名/発表者名
      土井 徹・林 武広
    • 雑誌名

      日本教科教育学会誌

      巻: 38 号: 1 ページ: 79-86

    • NAID

      130007790742

    • 関連する報告書
      研究成果発表報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 小学校6年生は理科授業における教師の説明をどう考えているか-小学校理科「水溶液の性質」の授業における質問紙調査から-2015

    • 著者名/発表者名
      土井 徹
    • 雑誌名

      平成26年度教育研究 初等教育

      巻: 7 ページ: 98-103

    • 関連する報告書
      研究成果発表報告書
  • [雑誌論文] 小学校4年生の空気に関する粒子概念形成過程2014

    • 著者名/発表者名
      土井 徹
    • 雑誌名

      教育研究 初等教育

      巻: 6(印刷中)

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] 理科授業に関する小学生と中学生の認識の共通点と相違点2013

    • 著者名/発表者名
      土井徹・秋山哲・野添生, 磯﨑哲夫・林武広
    • 学会等名
      日本教科教育学会第39回全国大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2013-11-24
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] 小学校6年「月」における観測を促す工夫と学習効果2013

    • 著者名/発表者名
      土井徹・藤川義範・林武広
    • 学会等名
      日本地学教育学会第67回全国大会
    • 発表場所
      大阪教育大学天王寺キャンパス
    • 年月日
      2013-08-18
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] 教師の解説を中心とする授業展開で子どもの理解を高める工夫2013

    • 著者名/発表者名
      土井徹・磯﨑哲夫・林武広
    • 学会等名
      日本理科教育学会第63回全国大会
    • 発表場所
      北海道大学札幌キャンパス
    • 年月日
      2013-08-11
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書

URL: 

公開日: 2013-05-15   更新日: 2020-05-15  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi