研究概要 |
本研究は、作成したプログラムを学生同士相互に閲覧評価コメント可能なシステムを開発し、プログラミングに対する意欲や他者に公開するものを作るという意識の向上を図り、より楽しく以後の学習に興味を持てるようにすることを目的とした。 プログラミングの学習においては、プログラムの作成の他、他者のプログラムを読み解くこと、他者に作成したプログラムを公開することが効果的である。しかし、実際の授業ではそのような機会は多くない。 学生が作成したプログラムおよびその実行結果を学生間で相互に閲覧する場を設けることで、同一の課題でも異なる解法やアイデアがあることに気づくことが可能になる。また他者に公開するという意識が芽生えることで、意欲的に課題に取り組むことが可能になる。 第三者の閲覧可能なプログラミングのハードルを下げるために、グラフィックやアニメーションなどを簡単に扱うことが可能なProcessingという言語を用いた。 本年度の研究では、学生が作成したプログラムを、ローカルサーバ上に設置したWebページから相互閲覧し, 相互コメントを実施した。また、相互コメントを踏まえてのプログラム作成も行った。対象は本学の一年生、約200人であり、プログラミング基礎学習の課題を扱った。 実施に関して、相互コメントの分析および取り組んだ学生に対しアンケートを行い、システムの効果を検証した。その結果、学生から相互閲覧、相互コメントを行って学習することへの意欲を確認できた。また、どのような問題設定を行なうか、相互閲覧および相互コメントをどう行なうべきかという指針を確認できた。現在も継続し研究を行っており、今後は、継続的にシステムを利用しその効果を検討したい。 この研究成果については、3件の口頭発表を行った。
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