糖尿病網膜症は糖尿病患者の失明の主要な原因であり、失明予防には早期発見と介入が重要である。一般的に糖尿病合併症は糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症の順に発症するとされ、糖尿病神経障害の診断に用いられる検査所見が糖尿病網膜症の予後予測に役立つ可能性がある。しかし、糖尿病神経障害と糖尿病網膜症の関連を調査した先行研究のほとんどは横断研究である。本研究では、自覚症状、振動覚検査、腱反射検査、心拍変動検査(CVR-R)などの神経学的検査所見と糖尿病網膜症の関連を縦断的に検討する。本研究の成果は日常診療において糖尿病網膜症の早期発見と介入に貢献し、糖尿病患者の失明予防に寄与することが期待される。
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