研究課題
基盤研究(B)
本研究課題では,水工学・疫学・生態学的知見の融合によって,河川-河畔の多生物群集・遺伝子を一斉調査する手法の開発を目指す.この目的のため,平水~降雨後の河川水から環境DNAを回収し,河川生物に加えて河畔生物の検出傾向を明らかにする.その後,水文解析に基づく流域流量データを利用して環境DNAに基づく生物量推定手法を開発する.得られた結果に関して,他流域への適用により精度を検証するとともに野鳥や病原遺伝子等の検出傾向から疫学的有用性を示す.本研究の成果は,公的環境調査への導入が期待されるとともに, これまで個別に取り組まれてきた流域環境保全と防疫調査を同一システムで実現する画期的な技術開発となる.