研究課題
基盤研究(B)
思考や行動を司る神経回路の形成は、ニューロンの成熟プロセスを経て開始される。成熟過程において、ニューロンは数千もの遺伝子発現を段階的に変化させることが知られているが、この協調的な発現シフトがいかに達成されているかは十分に理解されていない。本研究では、ニューロン成熟前後に起こる核ラミナのダイナミックな局在シフトに着目して、核ラミナとクロマチンとの相互作用の観点から、クロマチン高次構造の動態変化がもたらす遺伝子発現の変化を調査する。さらに、ニューロン移動に伴う機械刺激に起因した核ラミナとクロマチンとの相互作用の変化と遺伝子発現の変化を調査し、ニューロンにおける核ラミナの存在意義を改めて問う。