研究課題
基盤研究(C)
代表者らは、親の過去の経験が子の脳発達に影響する「世代間伝達」の機序の解明を目指し、父・母・子(親子トリオ)を対象とした脳科学『TRIO study』を遂行してきた。これまでに宮城県を拠点として取得したデータから、世代間伝達の様相が父子間と母子間で異なる可能性や、父母の経験を合わせた効果の重要性が示唆されている。しかし、これらの知見は、親の過去の経験が子の人格を決めてしまうかのように解釈されやすい。そのため、限られた場所で得たデータから結論を導くべきではない。本研究では、首都圏の地域住民を対象に新たなトリオのデータを取得し、既存データと解析結果を比較することで、知見の再現性を検証する。