研究課題
基盤研究(B)
現生木の標準年輪曲線の空間密度を一気に高めることで,将来的に進展が期待できる年輪年代学の新しい課題に応える研究基盤を強化する.そのために,民有林産製品を供給する木材市場に着目して,産地,流通を調査し,地域の標準年輪曲線を整備する。調査は,ヒノキ科の天然分布全域のうち,既存標準年輪曲線の空白地域を重点的に行う。研究が進んでいる長野県木曽地域では,地域内変動を詳細に明らかにする.文化財科学で重要な新規樹種(サワラ,ツガ等)についても対象とする。従来法による標準年輪曲線構築だけでなく,機械学習等の新しい手法を用いて,年代測定や産地推定,広域共時性自然史イベントなどの地域間比較の信頼性向上に挑戦する.