研究課題
基盤研究(B)
日本の独特な文化である和室の畳は日本のみで使われている珍しい床材である。畳はどこで生まれ、なぜ日本だけで発達したのか。イグサがどのようにして栽培化されたのだろうか。本研究では、ゲノム科学を取り入れた民俗植物学という切り口から、畳とイグサの起源を解明する。生イグサと畳やイグサ製品の枯死イグサを対象にゲノム情報を取得し、イグサが存在していた時代や場所といった「時空」を越えて、生物地理学的に記述しながら比較検証することで、イグサの栽培化や畳の起源の手がかりを得る。本研究は、和室の発生や成熟に関する「イグサと畳の自然文化史」として、多方面の学術分野との総合的研究展開への礎を築き洞察する。