研究課題
基盤研究(B)
本研究は、1917年に米国で博士号を取得して日本にいち早く欧米流の人類学を導入しようとしたものの早世してしまった、台北帝国大学等で教鞭をとった移川子之蔵(以下、移川)が遺した諸資料及びその多くを保管した子息の語りから、次のことを明らかにする。(1)移川の台湾での学術活動について、移川家及び国内外の諸機関所蔵の諸資料を整理し、その全貌を明らかにする。(2)移川の戦後帰国後の動向を調査し、戦後の日本の文化の保存、復興の初動段階で移川が行った活動を明らかにする。(3)子息のオーラルヒストリーを通して、日本時代の台湾での人類学研究や、当時の内地人と台湾の漢民族・先住民との関係を明らかにする。