20世紀のインドにおける食糧確保政策の形成と展開－環境経済史からの再構成－

• 研究課題/領域番号: 25K00657
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分07070:経済史関連
• 研究機関: 総合地球環境学研究所
• 研究代表者: 杉原 薫 総合地球環境学研究所, プログラム研究部, 名誉フェロー (60117950)
• 研究分担者: 脇村 孝平 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 客員教授 (30230931) ; 神田 さやこ 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (00296732) ; 小川 道大 東京大学, 東洋文化研究所, 准教授 (30712567)
• 研究期間 (年度): 2025-04-01 – 2028-03-31
• 研究課題ステータス: 交付 (2025年度)
• 配分額: 18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円); 2027年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円); 2026年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2025年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
• キーワード: 飢饉 / 穀物流通 / 食糧確保政策 / 地下水の枯渇 / 20世紀インド

研究開始時の研究の概要

英領インドでは19世紀末に大飢饉が頻発した。1943年にもベンガルで大飢饉が起こった。独立（1947年）後のインド政府は、こうした植民地期の経験を踏まえて、1960年代までに、中央政府が律する巨大な穀物流通システムを作り、緊急時の食糧の確保と貧困層の救済を実施してきた。
他方で、この政策は環境の劣化とも無縁ではなかった。最低支持価格による買い上げ保証は、緑の革命による技術革新と土地集約的・肥料集約的・水集約的な生産様式の普及を促すことによって、地下水位の低下や公害(大気汚染、地質劣化、薬害)を招いた。
本研究では、食糧確保政策をインド環境経済史の中核的なアクターと捉え、その形成と展開を分析する。