2次元超伝導体における磁束ボース凝縮の熱的検証

• 研究課題/領域番号: 25K00948
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
• 研究機関: 山口大学
• 研究代表者: 家永 紘一郎 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (50725413)
• 研究分担者: 金子 真一 東京科学大学, 理学院, 助教 (40301171)
• 研究期間 (年度): 2025-04-01 – 2028-03-31
• 研究課題ステータス: 交付 (2025年度)
• 配分額: 18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円); 2027年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円); 2026年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円); 2025年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
• キーワード: ２次元超伝導体 / 量子化磁束 / 超伝導-絶縁体転移 / 熱電効果 / エントロピー

研究開始時の研究の概要

超伝導体に磁場を印加すると，内部に侵入した磁束線は渦状の超伝導電流によって束ねられ，直径数十ナノメートルの量子化磁束として振る舞う。2次元超伝導体では，極低温・高磁場域で，これらの量子化磁束がボース凝縮状態へと相転移することが予想されている。相転移の実証には，熱容量測定によって相転移温度以下で生じるエントロピーの減少を検出する必要があるが，極微小な2次元薄膜には熱容量測定を適用できない。そこで本申請では，2次元超伝導体に対して熱電効果測定を行うことで，磁束ボース凝縮の世界初の実証を行う。固体中でのボース凝縮を実証できれば，新たな物性研究の舞台となり，量子計算への応用にも大きな影響を与える。