研究課題
基盤研究(B)
近年の中性子星観測の進展から、低温高密度領域における量子色力学(QCD)とハドロンの性質解明が喫緊の重要課題になっているが、理論サイドでQCDの理解に貢献してきた格子QCDの数値計算は符号問題が生じて適用できない。そこで現象論的性質がほぼ同じで有限密度下でも符号問題の生じない「2カラーQCDの有限密度系」を格子計算で調べ、特に超流動相の性質を解明する。本申請ではこの特徴的な音速の振る舞いとの関係が指摘される(A) クォーク分布関数の密度変化、(B) ハドロンスペクトルの密度依存性、(C) ハドロン間ポテンシャルの密度依存性を明らかにし超流動相の性質を探る。同時に有限密度下の計算法の開発を行う。