研究課題
基盤研究(B)
金星全体を覆う分厚い濃硫酸の雲は、地球の雲に比べて放射伝達過程に与える影響がはるかに大きく、その構造 (雲粒の粒径分布と数密度分布の緯度・高度依存性) の理解が殆ど進んでいないことが金星の諸問題の研究において大きなボトルネックになっている。本研究では、雲微物理過程 (雲粒の凝結・合体による成長や重力沈降など) を精密かつ高速に計算する超水適法を、雲微物理過程の現実的再現に必須の3次元的な大気運動を陽に表現する非静力学モデルに組み込んだ革新的な金星雲モデルを構築し、雲微物理過程と大気運動の相互作用を明らかにすることで、金星雲構造とその形成メカニズムを解明する。