研究課題
基盤研究(B)
上部マントル構造を高精度に推定することは、沈み込み帯におけるプレート脱水反応など、地球内部の重要な現象の理解に直結する。本研究では、上部マントル構造を推定する新しい手段として、海底磁場データ中の海洋潮汐成分を用いる。海洋潮汐による海流は、地球主磁場との相互作用により海水中に電流を流すため、これをソースとして比抵抗構造を推定することが可能である。これまでは、数値計算上の困難から、衛星磁場データ中の海洋潮汐成分のみが、比抵抗構造推定に利用されてきた。本研究では、数値計算上の困難を克服し、海底の海洋潮汐成分を用いる新しい比抵抗構造推定手法を確立し、上部マントルの新しい知見を得ることを目指す。