研究課題
基盤研究(B)
本研究は、地球内部の水素同位体比の経年変化を解明することを目的とする。輝石は火成岩に普遍的に存在し、マグマやソースの情報を保持しているが、含水量が少ないため従来の分析法では困難であった。本研究では、SIMSを用いた新たな分析法を開発し、太古代から現在までの地球内部の水の変遷を明らかにする。これにより、地球の水の起源や物質循環に関する新たな理解が得られる。輝石は太古代から現在まであらゆる時代の火成岩に存在し、特に岩脈は変成作用を避けやすいため、初生的な情報を保持していることが多い。このため、溶岩だけでなく岩脈も研究対象にすることで、地球内部の水に関する制約が与えられる。