研究課題
基盤研究(B)
脊椎動物初期進化のうち、「胸鰭」と「舌」という、ともに体から突出して動く器官(新規運動器官)が、最初どのように進化したのかの解明を目指す。両者には発生学的共通性があると目される。最初期の形態パターンを知るために、化石のみで知られるグループ(ステム顎口類、ステム四肢動物)について、シンクロトロン放射光X線マイクロCTによる化石骨格内部の神経、血管、細胞小腔の精密観察を展開する。同時に、系統的に鍵となる現生種(ヌタウナギ、ハイギョ、両生類)における胸鰭と舌の発生過程について、精密形態観察と遺伝子発現解析(Hox遺伝子等)を行う。その際、神経と血管のパターンをもとに化石種と胚発生の比較を行う。