研究課題
基盤研究(B)
境界潤滑における摩擦特性は,真実接触点ナノスケール領域における局所接触・せん断応力,潤滑油の表面化学反応,形成される表面構造に依存する.しかし,真実接触点に関する知見の欠如故に,化学反応や表面構造を温度・荷重等のマクロな因子により制御する試みは皆無であった.本研究では,量子化学/分子動力学計算と原子間力顕微鏡によるナノスケール摩擦試験を融合し,マクロな因子-真実接触点における局所接触・せん断応力-表面化学反応-表面構造の相関を解明することで,超潤滑を制御するための指針の確立を目指す.数理モデルの構築を通じてトライボケミストリーの学理を発展させ,原理・原則に基づく摩擦界面設計を実現する.