研究課題
基盤研究(B)
液体ヘリウム(He)は絶対温度2.17[K]において相転移をおこし、粘性の無い超流動成分が出現する。超流動成分中には循環を伴う量子渦が存在するが、渦軸まわりには粘性のあるHeを付随している。この構造は古典乱流(水や空気の流れ)中の微細渦と類似している。本研究では両者の類似性に着目し、超流動流れの乱流を古典乱流の知見を介して統一的に解釈することを目的とする。超流動風洞を用いて定常な流れを作り、画像速度計測法から変動速度を算出して速度普遍則の存在と渦の階層構造を定め、量子乱流場の特徴づけをおこなう。