研究課題
基盤研究(B)
膨大なペロブスカイト化合物の中で、結晶構造の反転対称性が破れた物質群(強誘電体・圧電体)は5%に満たず、応用分野も限定的であった。これは、約70年間、同じ設計指針で物質開拓が行わてきたためである。この状況を一変させたのが、層状ペロブスカイト化合物を対象とした新しい機構の登場である。研究代表者は、「結晶軸周りの酸素八面体回転・傾斜」を活用し、従来とは異なる機構に基づいて結晶構造の反転対称性が破れることを世界で初めて実証した。本研究ではこの原理を発展させ、「準安定相の凍結」に基づく独自指針を加味して新規強誘電体の開拓と革新的機能の創出を目指す。