研究課題
基盤研究(B)
溶融酸化物の表面張力は、金属製錬などの高温材料プロセスの精度を左右する重要な物性であるが、組成および温度依存性の予測が難しい。申請者はこれまで、典型元素から成る溶融酸化物の表面張力を決定づける表面特有のイオン配位構造を解明し、その要素を取り入れた表面張力推算モデルを構築した。一方、遷移金属成分は価電子分布とイオン配位構造の両方を考慮する必要がある。本研究では、遷移金属成分が表面で示す価電子分布およびイオン配位構造の緩和機構を解明し、それらが表面張力へ及ぼす影響を定量評価する。次に、表面張力推算式を多成分系へ拡張し、溶融酸化物系の表面物性のマテリアルズインフォマティクスを確立する。