研究課題
基盤研究(B)
本研究では,カソードでの電解水素製造とアノードでの高選択性化成品製造を同時に行うプロセスを開発する。電気化学反応は高い選択性を有するため,従来プロセスよりも副生物が少なく,効率と環境負荷の点で優れた化成品製造プロセスの実現が期待できる。具体的には,白金板を電極触媒に用いたエタノールの部分酸化によるアセトアルデヒド合成を取り上げ,複合反応の反応速度を定式化する。電気化学反応の速度は,温度と濃度に加えて,電極と電解質の界面電位差にも依存するため,従来の化学工学にはない理論が必要となる。速度論ならびに装置と運転条件の最適設計法を一般化し,将来の汎用的なプロセスの開発と新しい学理の構築を目指す。