研究課題
基盤研究(B)
固体高分子形燃料電池のカソードでは、強酸性条件・貴電位下で酸素還元反応(ORR)が起こるが、ORRでは基質である酸素以外に電子、プロトンが輸送され、生成した水が排出される複雑な物質輸送が絡むため、いずれかの物質輸送に最適化しても、他の輸送に支障をきたす。プロトン伝導性を高めるためにアイオノマーを増やすと、触媒表面の被毒が起こる。本研究では、メソポーラスカーボン担体とイオン液体についてアイオノマーを増やしてもORR活性が向上する組合せを探索し、多元合金ナノワイヤ触媒に最適化し、それらを担体のメソ孔内に充填することで、更なる高活性化と高耐久化を実現する3Dナノコンポジットアレイ触媒を目指す。