研究課題
基盤研究(B)
氷晶結合タンパク質(Ice-Binding Protein: IBP)は、氷に結合し、氷晶成長を阻害する特異な分子である。申請者はこれまで、モデル動物である線虫にIBP遺伝子を導入し、凍結耐性の著しい向上を報告した。さらに、IBP発現線虫は2℃や4℃といった非凍結低温下でも耐寒性が向上することを見出し、氷との相互作用とは異なる新たな機能の関与が示唆されたが、そのメカニズムは未解明である。本研究では、可視計測、赤外分光、量子ビーム計測を駆使してIBPの低温機能を解明し、構造生物学的手法によりIBP表面構造と低温機能の関係を原子レベルで明らかにする。