研究課題
基盤研究(B)
細胞膜に存在する温度感受性TRPチャネル群は、温度や痛みなどの刺激を感知する生体マルチセンサであるが、刺激受容によって生じる分子の立体構造変化(動き)や細胞内外へのイオン透過制御の仕組みは未解明な点が多い。本研究では、温度感受性TRPチャネルの代表例であるTRPV1チャネルの1分子レベルの動きについて、金ナノ結晶とX線を用いた高い時空間分解能の1分子計測と流体デバイスを融合した計測システムにより可視化する。熱・化学刺激の種類とタイミングをマイクロ流体技術とセンサ技術により精密に制御し、チャネル1分子の“動き”をリアルタイムで捉えることで、構造変化の共通点や相違点などを詳細に議論する。