研究課題
基盤研究(B)
キノイド化合物は対応する芳香族化合物に比べ著しく狭いHOMO-LUMOギャップや分極したπ結合を有し、それに由来した可視光の吸収や酸化還元特性などを持つ。そのためこれらは次世代有機機能性材料として世界的に活発に研究が行われている。本研究課題では、ケイ素二価化学種(シリレン)を「キノイド化剤」として位置づけ、これを入手容易で扱いやすい芳香族化合物に作用させることにより選択的脱芳香族化反応を進行させ、従来法ではアクセスできなかったπ拡張キノイド化合物に変換する手法を確立する。そして得られたπ拡張キノイド化合物の電子的特徴に立脚した機能開拓を行う。