研究課題
基盤研究(B)
分子系における励起子の電子スピン変換およびエネルギー移動過程は、フォトンアップコンバージョンなど多彩な光機能発現の源泉である。これまでの研究により、スピン軌道相互作用の重要性など、分子系における電子スピン変換の理解は深まりつつある。一方で、スピン禁制となる異スピン状態間での双極子型エネルギー移動が示唆されるなど、強く電子スピン状態が混合している分子系におけるエネルギー移動過程には多くの未解明な謎が残されている。そこで本研究では、強電子スピン波動関数混合系におけるエネルギー移動に関する基礎学理を深化し、電子スピン変換とエネルギー移動過程を自在に制御することで、革新的な有機光スピン機能を創出する。