研究課題
基盤研究(B)
生命の恒常性維持では、一部の機能障害があっても全体としてのシステムを維持できるように、複数の調節経路(マルチパスウェイ)により制御される。消化管内の多様な分子情報(食シグナル)は腸管で受容され脳に伝達される。これらの腸-脳連関マルチパスウェイを介して、食欲、情動、認知など多彩な脳機能を発揮すると考えられるが、その分子基盤の詳細は不明であった。一方で我々は、タンパク質の酵素消化により派生する一群の中分子ペプチドをはじめとする生理活性分子が経口投与で強力な脳機能を発揮することを見出してきた。さらに本研究では、これらの生理活性分子をプローブとして活用し、脳-腸連関マルチパスウェイの全容解明を目指す。