研究課題
基盤研究(B)
ラン科植物は花弁の1枚が特殊な形態に変化した唇弁を花の中央に有しており,花が左右相称の形態になる.近年の遺伝子解析で,ラン科植物の唇弁形成には3つの花器官形成遺伝子(DEF-C3/AGL6-C2/GLO)が関与することが明らかになった.野生型ではAGL6-C2遺伝子が向軸側特異的に発現するが,3枚の唇弁が形成されて左右相称性が崩れる三蝶咲き変異体ではAGL6-C2遺伝子が花被全体で発現することを研究代表者は明らかにした.本研究ではこの三蝶咲き変異の原因遺伝子を単離解析し,AGL6-C2遺伝子が向軸側特異的に発現するメカニズムを明らかにし,ラン科植物の花の左右相称性を司る遺伝的基盤を解明する.