研究課題
基盤研究(B)
現在、森林に沈着したセシウム137は鉱質土壌表層にとどまっている。しかし、斜面上部の落葉層には少なからぬセシウム137が残存することがわかってきた。一方、皆伐を行うと落葉層は急速に分解されることが知られている。従って、皆伐により斜面上部の落葉層の分解が促進されれば、そこに残存していたセシウム137は鉱質土壌の粘土鉱物に固定され、樹木への吸収が抑えられる可能性がある。つまり、落葉層に残るセシウム137を皆伐により樹木が利用しにくい形態に変えることが期待される。本課題では、皆伐が斜面上部に生育する樹木のセシウム137吸収を抑制できるか検討するとともに、そのメカニズムについて明らかにする。