研究課題
基盤研究(B)
老化した細胞が高度に扁平化し、基質上に広がることが知られているが、細胞老化における意義とその分子メカニズムは不明である。申請者らは、細胞膜張力が老化細胞の「物理的マーカー」である可能性を着想し、膜張力の操作によって細胞老化そのものを制御できると考えた。本研究では、細胞老化に伴う扁平化と細胞膜張力の関係を明らかにするとともに、老化細胞の膜力学マーカーを同定する。さらに、膜張力の人為的な操作と化合物スクリーニングを通じて、細胞老化を物理的に制御する方法を確立する。本研究の成果は、物理的な視点に立脚した老化関連疾患に対する新たな治療法の開発など、大きな波及効果が期待される。