研究課題
基盤研究(B)
近年、多くの重要な真核生物遺伝子には、通常のAUGコドンの上流にCUGなど、AUG以外のnon-AUG開始コドンからがあり、同一mRNAから2つ以上のアイソフォームが生成される事、これらアイソフォームの差異的発現が高等真核生物の一般的な発生過程のみならず、癌など病理の発生過程を理解する鍵となる事実が明らかになってきた。高度に保存された翻訳制御因子である翻訳開始因子eIF5擬態タンパク質5MPはAUG翻訳開始を促進し、ヒトにおいては癌遺伝子cMycのAUG型アイソフォームの発現を強め癌を促進する。本申請は先端的な解析腫瘍を駆使し5MPによるnon-AUG翻訳制御の生理学的な全体像を明らかにする。