研究課題
基盤研究(B)
繊毛は進化的に保存された毛状の細胞運動装置である。本研究は、繊毛運動の最大の謎の一つである非対称波の形成・伝播メカニズムを明らかにすることを目指す。そのために、分子モーターダイニンのカルシウムセンサーであるカラクシンがいかにダイニンの活性を調節し、非対称波が作られ伝播するのか、その分子メカニズムを解明する。具体的には、カラクシンにより調節を受けるダイニンの活性変化と力学的フィードバックをX線繊維回折高速イメージング等により解析する。さらに、繊毛波が伝播される際のダイニン活性やカラクシンによる時空間的な活性調節を、ダイニン構造変化のダイナミクスを鞭毛内でイメージングすることにより明らかにする。