研究課題
基盤研究(B)
生物の多くは、特定の季節に繁殖することで、繁殖に適した環境で多くの子孫を残す。また、この繁殖期は種ごとに独自で、多様である。では季節期の多様性はどんな遺伝子や遺伝的変異により生じるのか?私たちは近年トゲウオ科イトヨを用い、下垂体での甲状腺刺激ホルモンTSHb2遺伝子が季節に応じた繁殖行動の誘発と多様化に中心的な役割を果たすことを見出した。そこで本研究では、1)TSHb2の上流、下流経路の分子制御ネットワークとその機能、2)TSHb2の制御機構の変化の原因変異と生理的機能と適応度に対する効果、変異の由来、過去の選択圧、3)他魚種と比較解析をすることで、繁殖期の進化の至近的、究極的機構を理解する。