研究課題
基盤研究(B)
コウモリ類にみられるエコーロケーション能は一回起源なのか,あるいは複数回起源なのか,長らく論争が続いてきた.応募者らはコウモリ類の胎児期形態発生を初めて比較解析し,複数回起源説を支持する結果を近年報告した.しかし,聴覚器の形態証拠だけのため決定的な決着には至っていない.そこで本研究は,コウモリ類におけるエコーロケーション能の進化的起源の解明を目指し,ゲノミクス,発生トランスクリプトミクス,実験発生学,進化形態学を駆使した多層的な観点から,コウモリ類および近縁哺乳類で聴覚器・発声器・脳を比較し,起源論争の最終決着をつける.