研究課題
基盤研究(B)
緑藻ナンキョクカワノリの光捕集アンテナ蛋白質(Pc-frLHC)に吸収された遠赤色光の低いエネルギーは、アップヒル型のエネルギー移動により大きなエネルギー差を乗り越えて光化学系II(PSII)を励起する。藻体に吸収された光子数に対するPSIIの励起効率が遠赤色光と可視光で同等であることから、現行のエネルギー移動モデルでは説明できない量子力学的機構が含まれる可能性がある。本課題では、エネルギー移動の詳細を量子力学的側面から明らかにすると共に、Pc-frLHCの発現制御メカニズムを解明し、本種においてアップヒル型のエネルギー移動メカニズムが獲得された進化プロセスを明らかにする。