研究課題
基盤研究(B)
スカンクなど多くの動物で、捕食者に襲われたときに「臭い分泌物」を放出することが知られている。この分泌物には、襲ってきた捕食者を撃退する効果があるとされている。しかし、そうした効果を検証した研究はほとんどないうえに、ただ臭いというだけで捕食者が目の前の獲物を諦める理屈は、まったく説明されてこなかった。そこで本研究課題は、臭い分泌物が付着した捕食者は、天敵(より高次の捕食者や寄生者)を誘引してしまい、適応度を低下させるため、臭い分泌物を放った獲物の捕食を諦めるよう進化してきたという、我々が独自に着想した仮説の検証を目的として実施する。さらに、臭腺分泌物に含まれる天敵誘引物質の特定を目指す。