研究課題
基盤研究(B)
本研究ではヒトの発達障害のメカニズム解明の為、マウスの新生仔に焦点を当て、臨界期に形成される刷り込み記憶が成長後の感覚系の機能に与える影響について、分子レベルでの解明を目指す。本研究で達成を目ざす学術的な問いは次の通りである。1. 刷り込み現象に伴う神経配線の可塑的変化の解明; 2. シナプス強化における介在神経の役割の解明; 3. 刷り込み記憶形成に必要な脳領域の特定; 4. 本能判断と学習判断が対立した場合の裁定メカニズムの解明。ここで得られる刷り込み記憶に関する知見は、発達障害や社会性獲得の神経回路レベルでの理解に有用な情報を提供するものと期待される。