研究課題
基盤研究(B)
本研究は、随意性眼球運動ではなぜ眼軸周りの回旋運動が起こらず水平・垂直運動だけなのか、その中枢神経機構を解明する。頭を左右に傾けると眼球は眼軸周りに反対方向に回旋(前庭動眼反射)が起こるが、これは水平・垂直・回旋の3次元運動である。一方、サッケードや滑動性眼球運動などの随意性眼球運動では、回旋が起こらない水平・垂直系の2次元運動であることが古くからListingの法則(1867年)として知られる。進化の過程で必要となった3次元から2次元への次元の減少のための中枢神経基盤を、電気生理学・解剖学的手法による責任神経回路の同定及び破壊実験を組み合わせて解明する。