研究課題
基盤研究(B)
本研究では、正常な視覚機能に不可欠な網膜の血管網の「三次元立体構造」がどのように形成されるか、そのメカニズムの解明を目指す。血管網の三次元構造が正しく作られないと、神経が正常であっても血流の効率が低下し、やがて神経細胞の減少を引き起こして視覚機能の障害につながる。申請者は、この重要な三次元構造が特定の神経細胞との相互作用によって形成されていることを明らかにした。本研究では、血管網の三次元構造形成に必要な神経―血管間の相互作用に関与する分子・細胞メカニズムを解明し、神経と血管が協調して健康な網膜を発生させる仕組みに迫る。得られる知見は、視覚機能の再生医療や人工組織の構築への応用が期待される。