研究課題
基盤研究(B)
蚊は、吸血により病原体をヒトに媒介し感染症を引き起こす。蚊は、約2分の吸血で自らの体重と同等かそれ以上の莫大な量の血液を摂取する。そのため、血液の唯一の流入先である腸管(中腸)は、極端に膨張するが、中腸全体の構造や機能は破綻しない。蚊に媒介される病原体は、主に中腸を起点として蚊体内で増殖・分化をするため、中腸の恒常性維持はコンピテンシー(媒介能)に深く関係すると考えられる。本研究課題は、吸血により惹起される中腸の破壊と再構築プロセス(中腸リモデリング)について包括的に理解し、媒介される各種病原体と中腸の相互作用の解明を以て、中腸依存的な病原体媒介蚊のコンピテンシーの制御のための研究基盤とする。