研究課題
基盤研究(B)
ヒトを含むほぼ全ての多細胞生物は酸素を失えば生命を維持できないが、その一方で生体内の酸素は一定ではなく生理的環境や疾患によって大きく変動する。ヒトに感染する細菌の中には体内の低酸素環境を至適条件とする菌(微好気性菌や嫌気性菌)が知られているが、それらの感染機構や宿主応答を調べる多くの研究は、今まで大気環境(約20%O2)下で実施され酸素濃度が考慮されていなかった。本研究ではこれらの細菌の低酸素環境における感染と宿主炎症誘導の分子メカニズムをin vitroで解明するとともに、マウス感染モデルを用いて生体内での病態形成を検証する。これらを通じて生体内で本来起きている感染事象の実体を明らかにする。